内定したら行うことは?

長い就職活動を経て、やっとの思いで第一志望の企業から内定をもらいました。

これで就活が終わるとの解放感から、さっさと内定承諾書にサインをして送り返したくなりますが、ちょっと待って、実は内定したら確認しなければいけない7つのことがあるのです。

通常、求人票に記載されている「待遇」で採用されることが多いですが、求人票の記載条件は掲載時のものですから変わる可能性があるからです。

この記事では、内定をもらったら確認する労働条件について解説します。

内定したら企業からもらえる書類は?

就活で内定をしたら、企業から電話で「面接合格です」や「採用します」と連絡が入り、その後に内定関連の書類一式が送られてきます。

送られてくる書類は、

  • 内定通知書
  • 内定承諾書(入社承諾書)
  • 労働条件通知書(雇用契約書)

企業によって名称は異なりますが、この3種類の書類が送られてきます。

それぞれどのような意味の書類なのかを解説します。

内定通知書とは

企業が学生に内定したことを約束する書面のことで、「採用通知」と呼ばれることもあります。

なお、内定通知書には「入社日」や「内定承諾書の返送期限」などが書かれており、場合によっては、後述する「労働条件通知書」の内容を兼ねている場合もあります。

内定承諾書とは

学生が、企業に対して内定を承諾したことを約束する書面のことで、入社承諾書と呼ばれることもあります。

内定通知書をもらったからといって安心してしまい、「内定承諾」することを忘れていたため、企業から「入社意思なし」と判断されて、内定が取り消されることもありますので、内定承諾は期限を守らなければなりません。

労働条件通知書とは

企業が、学生をどんな労働条件で雇うかということを記載した書類で、雇用契約書と呼ばれることもあります。

労働条件通知書には、次の8項目が記載されておりますので、求人票の内容や面接で聞いた内容と照らし合わせて不明点があれば企業に問い合わせることが重要です。

  • 契約期間
  • 就業の場所
  • 業務内容
  • 始業・終業時刻、休憩時間
  • 休日
  • 休暇
  • 賃金
  • 退職

もし、確認せずに入社してしまったら、後悔することだってありますから。

労働条件通知書を解説

契約期間

契約社員の場合は契約期間(4/1~翌年3/31)が記載されていますが、社員の場合は期限の定めがないので「無し」と書かれています

就業の場所

配属される勤務地が書かれています。
新卒社員の場合は、入社数ヶ月間は、本社や研修センターなどで研修がありますので、その点は留意しておきましょう。

就業の場所については、配属直後の情報が書かれているので、転勤などで就業場所が変わることがあるので、将来にわたってその場所での就業を約束するものではありません。

業務内容

業務内容は、「営業業務全般」などと網羅的に書かれています。

この業務内容も、配属直後の情報が書かれているので、異動などにより、将来的に変わることがあります。

始業・終業時刻、休憩時間

始業時刻「9:00」、終業時刻「18:00」、休憩60分などと書かれています。

この容も、配属直後の情報が書かれています。

休日

「毎週土・日曜日、国民の祝日」、または「週当たり2日、国民の祝日」という風に記載されています。

休暇

休暇とは、有給休暇のことで、基本的には勤続6か月経過すると10日もらえますので、

「年次有給休暇 6か月継続勤務した場合→10日」

と書かれていますが、企業によっては、勤続6か月未満でももらえる場合があるので、その場合

「継続勤務6か月以内の年次有給休暇 有(3か月経過で5日)」などと書かれます。

賃金

賃金(給与)は一番重要なところだと思いますので、よく確認しましょう。

  • 基本賃金(月給200,000円)
  • 住宅手当(月給 円/支給基準○○)
  • 家族手当(月給 円/支給基準○○)
  • 通勤手当(月給20,000円/計算方法○○)
  • 所定時間外(月60時間以内25%)、(月60時間超50%)

これらを、求人票などとよく見比べて、納得が行かなかったら、企業に確認するか内定を辞退するようにしましょう。

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退職

定年については、40年先のことなので、将来内容が変わることがありますが、眺めておきましょう。

「定年制(60歳)、継続雇用制度(65歳まで)」

このように記載されていることがあります。

内定承諾方法

内定承諾方法

電話で承諾の連絡をする

内定承諾は、企業にとっても学生にとっても大切なことなので、必ず電話で連絡をするようにして、もし、採用担当者が席を外していたら、メールで承諾するようにします。

  • 承諾期日があれば従い、指定が無い場合3日以内に連絡する
  • 電話連絡後、すぐに内定承諾書を返送する
内定承諾(電話例文)

お世話になっております。○○大学△△と申します。
この度は、内定を頂きましてありがとうございました。
本日は、御社からの内定を是非お受けいたしたく、ご連絡差し上げました。

入社したら、1日でも早く御社に貢献できるように頑張りますので、よろしくお願いいたします。

内定の承諾の連絡では、承諾を伝えると共に、「抱負」をひと言添えるようにします。

内定承諾書の返送

電話で内定承諾が終わりましたら、続いては「内定承諾書」にサインして返送をします。

ただし、内定承諾書だけを封筒に入れて送ってはいけません。

ビジネスでは、書類を送る時には「送り状(カバーレター)」を添えることがマナーですので、

  1. 送り状
  2. 内定承諾書

をセットにして、クリアファイルに入れてから封筒に入れます。

※クリアファイルに入れる意味は、大切な内定承諾書が折れたり雨にぬれたりしないようにするための、ビジネス上の「心づかい」ですので、無色透明のクリアファイルに入れてから封筒に入れます。

封筒は?

封筒にもマナーがあるので、次のものを使います。

  • 白色
  • 角形2号

角形2号とは、A4サイズの書類が折らずに入る大きさの封筒です。

内定承諾書郵送のマナーや宛先の書き方は、以下記事で解説しています。

内定承諾書の正しい送り方!封筒や添え状の書き方は?

まとめ

いかがでしたか。

内定通知をもらってから承諾するまでに、わずか数日しか時間がありませんが、しっかり検討して正しい方法で承諾をしましょう。

承諾連絡や承諾書の送付など、正しいマナーを持って対応すれば、人事からの評価が良いものになるでしょう。

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